馴れ初め話

【馴れ初め 気団】嫁は合コンに来ていた。その印象が強烈で・・・

 

嫁は合コンに来ていた。その印象が強烈で・・・

 

 

 

 

 

大学出て、在学中に

資格取ってたのもあって、

そこそこの会社でいわゆる

出世コースに乗れて

天狗になっていた20代。

 

同期の奴らとか、

1~2コ違いの先輩後輩達と

週2で合コン回していた。

 

 


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実際、学生時代に覚えた

ナンパのテクを思う存分発揮して、

ショップの娘とか、

飲み屋で隣にいたグループとか、

それに取引先の娘などで

メンバー集まらないって事はほぼ皆無。

 

そんな生活を続けて4年目、

「いやぁ、今回は外れかもしれないです
…」と言われた

後輩主催の合コンに嫁は来ていた。

 

5:5で相手は某電器店の店員らしい。

 

まぁ先輩もいるし、

3番手落として上手くいけば

持ち帰ろう…程度のノリで参戦。

 

そこには思いがけない光景が。

 

いやいや、ハズレじゃねぇよ。

 

ギャル崩れみたいなの混ざってるけど、

そこそこのレベルじゃないか。

やるな。

後輩。そして業界1位の電器店。

 

しかし、相手は3人。

 

 

 

 

2人は遅番の為30分程度

遅れてくるとの事だが、

もう期待値は70%。


お決まりの自己紹介の後は、

 

「将来は開業とか考えてるんです
かぁ?」

「いやいや、クライアントさん居なきゃ

開業しても食うや食わずですよ」

等と表面上は和やかな

スタートを切った。

表面上は。

 

俺達は、そんな会話をしながらも、

お互いのターゲットを見極め、

相手の反応からお持ち帰り期待値を

探り、更にはココで決め打ちするか、

或いは後発組に賭けてみるかなど

仕事よりも頭を使うゲームを

しなくてはいけない。


あぁ…先輩、ココで決めるな。

同期はギャル崩れといい感じだ。

よし、今は、好い人オーラ出しまくって
後発組に賭けよう。

 

外部から見たらお堅い会社の

お堅い部門とはいえ、

中の人も所詮人間。

 

しかもここに居るのは、

その中でも人生経験、

社会経験とも浅い20代の

クソガキ共。

 

仕事中ならいざ知らず、

普段考えてるのはどうしようもない

事ばかりだった。


そうこうしているうちに後発組が到着。

 

おおっ!やはり期待通りj…ん?ん

んっ!?

うん。一人はいい。可愛い。

問題はもう一人だ。

 

何か、TVで見たことある奴に

似てるな…誰だっけ?…あ、鬼嫁だ。

 

そう、そこに居たのは佐々木健介の嫁。

 

逆らったらノーザンライトボムを

喰らうのは間違いない。

 

しかし、俺も百戦錬磨のエーロ紳士。

 

夜のリングは主催者に任せるべく

試合を進める必要がある。

 

さて、こういう事もあろうかと

ばら蒔いておいた好い人オーラの

回収作業に入ろう。

 

自宅だと絶対に書き込めないけど、

コレが初対面での率直な気持ち。

 

今、思い出しながら書いてるけど、

本当に浅薄で最低な男だったな。

 

取り敢えず後から来た娘の

片方に狙いを定める事に決定して、

俺は攻撃を開始した。


取り敢えず、好い人オーラ回収の為、

全員平等に+1、

狙いを定めた娘には+2の

鉄則を守り、試合続行。

 

当然、嫁とも話をするんだけど、

嫁の奴、こっちの長い鼻を

折るような事を平気で言うんだ。

 

学生時代の話すると

「それで周りの人、喜んで

付いて来てたんですか?」とか、

仕事の話すると、

「その人、結構我慢してるんだと

思いますよ」とかね。

 

いや、俺も薄々感じる所はあったけど、

ズバッと反論出来ない自分にも

段々と腹立ってきてね。

 

もう、後発組やらギャル崩れやら

関係ねぇ。

 

今日は、この女を論破して

俺は気持ちよく眠りにつくという

方向で動く事にした。


途中、トイレで同期と

「お前、ずっと嫁ちゃんと

話し込んでるけど、どうした?」

 

「いや、今日はお前達、楽しんでくれ。

俺は別の目標が出来た。

持ち帰りはしない」

 

などとハートフルな会話を

したことは覚えている。

 

…みんな、遅筆ですまん。

 

7年前の事を思い出しながら

書いてるので…

 

開始から3時間。

 

先輩と牧瀬里穂がいつの間にか消え、

時間いっぱいになったので

二次会に行くことになった。

 

先に粗方先輩が会計を

済ませてくれたのか、

男4人で一人頭3000円弱を

払い移動。

半年振りの二次会。


ギャル崩れと同期は別の場所で

飲むということで別行動に。

クソ。エーロザルが。

 

いつもは一次会で

○でも×でもサヨナラ。

 

自称米軍の俺のペースが

乱され始めていた。

 

いや、今日は出会いたいとか

ヤりたいじゃない。

 

このデンジャラスクイーンを

KOしてやるという崇高な

プロジェクトを実行せねば

ならないのだ。


二次会。

 

後輩が学生時代に見付けたという、

安くてオシャレで駅からも近い

─今も嫁とたまに行くんだが

─バーで飲む。

 

結構飲んでるはずなんだが、

頭は物凄くはっきりしている。

 

他愛のない話をしつつ、

俺は嫁と静かな激論

(嫁は後日「酔っ払い」の馬鹿話と

宣ってくれたが)を交わしていた。


いや、しかしこの女、弁が立つ。

頭の回転も速い。

何を話しても付いてくる。

煙に巻けない。

 

これはもしかすると

とんでもないビッグプロジェクト

なのかもしれないと思い始めていた。

 

その場に残った3人と

連絡先を交換して、その場は散会。

 

この時点では、結婚はおろか、

付き合うという選択肢は0%。

 

むしろ-1000%位の気持ちだった。

とにかく何でも良いからこの女に勝つ。

ぐうの音も出ない状態にしてやる。

 

後日談になるが、この時は、

お互いに嫌な奴だと思っていたらしい。

 

嫁:駅弁大学出て、ちょっと良い会社
入ったくらいで

偉そうにしている馬鹿男

 

俺:話の隙を突いて反論して

悦に入っている嫌味なブス

散々だな。

 

ちなみに後輩はその後、

幹事同士で付き合い、

そして別れたがこれはまた別の話。

 

その後、持ち回り合コンを

滞りなくこなしつつ、

嫁とも会わずに半月が過ぎたある日。

 

後輩「次回なんですが…

また前回と同じ娘からの

紹介なんですけど…大丈夫ですか?」

 

時は、来た。

この半月、何もドラマ無く

知り合いだけが増えている

原因はヤツだ。

 

俺「もちろん出席するよ。

嫁ちゃんだけ面子に入れておいて」

 

後輩の誤解を解きつつ、

俺が今、何を考えているのかも

説きつつ、頭の中では戦略を

練り始めていた。


そして当日。

この会が決まってから、

俺は2回の合コンを

欠席してから臨んだ。

 

敵は最初から来ていたので、

いつの間にか5:5/1:1の枠が

出来ていた。

 

それもあって何か、

どんどんお互いにテンションが

上がってきてね。

 

5:5軍団が盛り上がっているのと

同じ位の波を2人で作っていた。

 

もうね、朝まで生テレビの

堀江vs竹田とかを超越していたね。


そして、「話にならないよ!!」と

俺がトイレに立とうとしたら

「面倒くさいと思ったら

毎回逃げるよね」なんて言われて

キレたね。

 

その後は、もう二人朝まで生テレビ。

隣で普通の合コンやってる

10人が視聴者。

 

視聴率は上下してたけど、

常時10%超えだった。

 

嫁友の一人は当時、

俺達にドン引きだったと言ってた。

 

いや、最初で最後の合コン

ぶち壊しだった。

 

結局、二人だけ一次会で帰宅。

 

もちろん一緒になんて帰らない。

 

同期や後輩、他の娘に謝りつつ、

一人でタクシーに乗った。

 

で、社宅に着いて、あぁ、

そういえば飯もロクに食べなかったな。

 

と思い、冷凍食品を一人で

食べていたら嫁から電話。

 

日付変わる前の遅い時間の電話と

合コン時の件で謝られて敗けたね。

 

俺は何をしていたんだろうと。


で、その後すぐに会って、

お互いごめんなさいの後、

飲み直したんだ。

 

あっちも絶対に泣かす(笑)ってつもり

だったらしいけど、

冷静に考えると、そんなの

楽しくないし間違ってるなんて

謝られたら

完全にTKOだよね。

◎嫁 – 俺×─年下なのに俺より大人

 

話してるうちに彼女の視野の広さとか、

智に裏打ちされた話なんか

聴いてると、もう畏敬の念を覚えてね。

 

もちろんそれで「好きだ」って

なるわけでもなく、

お付き合い確率も2%位

だったんだけど、それをきっかけに

仲良くなって、何回も会って

話したりしている内に、

合コン出席率も落ちていった。

 

その間に気付いた事は沢山あった。

細かい気遣い、丁寧な所作、

あとは、姿勢が良いんだ。

 

真っ直ぐとして凛とした姿勢。

それから2ヶ月後位かな。

あー、俺、この娘好きになっちゃったわ。

と気付いてね。

付き合って欲しいって頼んだ。

 

玉砕。米軍敗退。

ベトコンかよ。

 

彼氏居ないって言ってたのに。

社会人になって初めての玉砕だよ。

 

「いい友達だとは思っているけど、

実際に彼氏としては考えた事が無い」

 

効いたね。DQボム炸裂ですよ。

 

「足りない部分があれば

直していくから教えてくれよ」って

言うのが精一杯。

 

そしたらね、一言

「他人を慮る気持ちを持って下さい。

それ以外は完璧です」と。

 

それからもちょくちょく

会っていたんだけど、

仕事でも私生活でも

あの時言われた言葉を

考えながら行動していると、

相手の行動が手に取るように判る。

 

普段の生活でも、

立場関係なくこっちが少し

動くだけで物凄くスムーズに

事が運ぶし、業務でも常に

相手を尊敬(not尊重)しながら

行動すると驚くほどに

思い通りに事が運ぶ。

 

いや、俺って今まで本当に

ダメ人間だったんだなんて

感じ始めていた。

 

そんな気付きが沢山あって、

是正していくことに

面白味すら感じていたある日…

いや、今でも覚えてる。

 

玉砕から一年半程たった

2008年12月6日。

 

嫁に告白されたんだよ。

 

何の前触れもなく

「俺君、あれから、心変わりしてない?

もし、こんな私で良ければ」って。

 

カウンターパンチだよね。

 

言われた言葉の意味を

理解するまで10秒近く掛かった。

 

俺の気持ちを慮れよ。

OKだよ。素直に嬉しいよ。

 

付き合い始めてからは

例の事件を知っている奴らには

驚かれるし、友人達にも

遊びだと思われるしで大変だった。

 

付き合って1年で、社宅を出て同棲。

 

義父母公認。

その時出会った同い年の

義兄も凄く良い奴。

 

俺の家族にも凄くウケが良い。

 

兄やお袋に至っては、

初対面の時に「本当にダメな弟ですが、

これで大丈夫ですか?」とか

 

「次男坊で甘やかしてしまったせいで

バカな息子ですが

よろしくお願いします」

なんて言っちゃったりして。

 

そんな感じで、

双方両親公認で同棲してたんだけど、

作ってくれる料理も美味いし、

整理が上手くて欲しいものが

すぐに出てくる。

 

それに貯金ってこんなに

出来るんだと驚く位に

全く無理無く節約できる。

 

今までのと併せて

都下のマンションの頭金+α位の

貯金が出来た同棲2年目の明後日、

プロポーズ。

 

地元の神社で結婚式を挙げ、

結局マンションは買わずに

都内の旗竿地に建った

中古住宅を購入。

 

旗竿地とはいえ、

練馬ナンバーのプレミオ+来客用の

車が丁度良く竿の部分に

収まる掘り出し物だった。

 

これも嫁の発掘品。

長男の出産時に嫁退職⇒今に至る。

 

たまに俺の親父と嫁の兄と

3人で釣りに行ったりと

楽しい毎日を送っている。

 

でも一番の楽しみは、

彼女と倅のお帰りなさいを

見ることかな。

 

気付いたら真人間になっていた、

ダメ人間の話。終わり。

 

さて、明日9:30から会議して

そのまま直帰だ。

 

思い出しながらの長文、

正直、すまんかった。

 

 

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