馴れ初め話

【馴れ初め まとめ 人気】「この人とキスできるかどうかが私の基準で…」ぼーっとしていたら… 

 

 

嫁とは大学生の時仲良くなった。
全く異性としては見ていなかった。
特に好みじゃなかったのもあるけど


嫁といえばさっぱりしてて、長身の男勝りで色気よりも食い気な感じ。

皆でなにか食いに出掛けても、痩せてるくせにいつも最後まで食ってた。
一緒にいると気がラクで、友達として好きだった。

ある年のクリスマスに流れで「独り同士美味い物でも食べるか」となり
はじめは冗談だったはずが、一緒に過ごした。


嫁の知ってる店で食事して、ゲーセン行って、
ケーキ買いたいという嫁に付き合い。

 


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色気も無く近くのショッピングモールでくだらない話しながらケーキ食った。


その帰り道、嫁から「楽しかった~来年もしお互い独りだったらまた遊ぼうね」
と言われて俺も軽く二つ返事して別れた。

自分でも思いもしなかったけど、
その次の年のクリスマスに会った頃には俺が嫁のこと好きになってしまい、告白。


それまで本当に好きだと思える人と出会ってなかっただけかもしれないが
付き合ってきた元カノとは半年も経ったら冷めていた。


我ながら酷いけど、あーそういえば明日デートか
面倒くさいななんて思ったことさえあった。

だけど嫁とは何でかそんなことも無かった。


むしろ都合がなかなか合わない日も、
なんとかして時間作って会おうとしている自分が居て

深夜に座って喋ったあと、
二人して居眠りして翌朝帰るなんてアホなこともしてた。


付き合って5年経とうとしていた頃には、
これからもこんなことが続くなら一緒に暮らしたいと考えていた。


言いたいこと言うし、駄目だしもされるしホンワカな癒し系ではない。

でもいつも叱咤激励してくれる。

この人とは多分長い付き合いになるんだろうなと何となく思った。


結婚前、ジュエリーのカタログ見せても
「へ~あんな石っころがこんな値段するんだ、
これだけあれば何が食べられるよ」と食い物の話するし

今日こそはと雰囲気のいいレストランに誘っても、
安いけど美味いラーメン屋見つけたから今度行こうねとムードクラッシャーぶりで。

結局プロポーズも、ありきたりに自宅でしか出来なかったが。


気が付いたら一緒になってから干支も一周。

結婚した相手が嫁さんで良かったと思ってる。

 


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告白した日は、別にムードぶち壊されたわけではなかったです。

嫁は予想していなかったみたいだし、付き合ってほしいと言ったら素っ頓狂な顔してた。

嫁「また来年のクリスマス私に付き合ってほしいってこと?」

俺「そうじゃなくて、嫁子が好きって意味。俺と付き合って下さい」

嫁「!$□%#*」

嫁「私が好きっていうのは、そっか、私がか」

俺「はい(大丈夫かなこの人)」

嫁「ちょっとさ、何かお腹に放りこんでからでいい?」

俺「えっ」

嫁「少し食べたら落ち着くから。座って話そう」

と言われるまま近くの店へ。


食事中、「前に告白された人にすぐ振られたっていう話をしたの覚えてる?」
と言われたんで、それは聞いたって答えた。


「交際したらきっとしおらしくなってくれるって
期待されていたみたいなんだけど私には無理だった」とか。


「私はこんなだし、可愛いらしい彼女って感じのことも
出来ないと思うがいいのか」というようなこと言われた。

嫁の言いたいことはなんとなくわかったので

「そのままでいいから付き合ってほしい」と言って返事もらった。

俺「嫁子は嫁子で良いと思うよ」

嫁「ありがとう。付き合えるかどうかって、私はとりあえず

この人とキスできそうかどうかで、まず考えるんだけどさ」


俺「はい?」

嫁「俺君ととか想像できないけど、たぶん出来ると思う」

最終的にどこまでなら出来そうですかと冗談で聞いて
紅生姜を口に突っ込まれたな。

帰りしな、ぼーっとしていたらほっぺたやらにありがたく頂きました。

色気もない始まりではあったけど、まあ今は幸せです。