俺は兵庫県のとある町に住む大学教師。
俺は昔からガリ勉というか、気になる事を追求しないと気が済まない性格だった。
なので妻と結婚してからも自分の知りたいことができると
それに没頭してしまって、最近あまり妻の相手をしてやれてない。
妻の麻里とはもう結婚6年目で俺とは同じ年の35歳
子供を作りたくないわけではないが、今のところ子宝には恵まれていない。
今までは気にならなかったのだが、最近妻の様子がおかしいというか
俺に接する態度がよそよそしいというか、
今までとは明らかに違う空気感で接してくる。
そんな状況がしばらく続いていたので俺の妻への警戒心がいつもより強く働いていた。
ある日曜日のこと、妻は昨日の疲れが出ているのかリビングで昼寝をしていた。
昨日の疲れというのは、1年程前からはじめたテニス。
毎週末の土曜日に地元の気の合う仲間で和気あいあいと運営してるサークルで
当初俺も誘われたりしたのだが、俺には合わないので断っていた。
部活のようにビシバシと練習をするわけではないだろうが
もう35歳で若くもないので疲れて眠ってしまったようだった。
そして横になりながら手帳に予定を書いていたのか
妻の手帳と、ボールペンが床の上に転がっていた。
妻は几帳面な性格だったので、分かっている予定は手帳にビッシリと記入していて
俺はまじまじと妻の手帳を見たことはないものの
その几帳面さは俺も尊敬するところだった。
俺は、大事な手帳が落ちてるよと小声で言いながら
妻の手帳をテーブルに戻した。が、中身が気になった。
妻も寝てるし少しぐらい見ても大丈夫だろうと、
最近の妻のよそよそしい態度もあり、気になって手帳をみてしまった。
何気なく妻のスケジュール帳を覗き込んでいると、
仕事や、一年前からはじめた週一回土曜日のテニスの練習のスケジュールで
びっしりの妻の手帳。
しかし前日のスケジュール欄が空白になっていることに目がいった。
妻は事前に決まっている予定は必ず手帳に書いているので
俺はその空白の部分が気になってしかたがなかった。
でも確かこの空白の日はテニスクラブのメンバーのひとりが
東北に転勤するのでその送別会があるといっていた。でもその予定は記入されていない。
そして前日の朝に俺が出勤する時、妻から「今日は送別会で遅くなるから」と言っていたので
予定を書いていないなんて不自然過ぎる。
妻の不自然な行動について俺は過敏のなり過ぎていたのかもしれない。
でも俺の中では、まさか妻が浮気しているのではないか、
という疑念が瞬時にしてわいたが、一方で「30歳であなたと結婚するまで、
自分以外に 1人の男性としか付き合ったことがない」と昔の彼氏の写真を見せながら
語っていた結婚直後の妻のニコニコした顔が思い浮かび、まさか妻が浮気するわけない、
という気持ちも芽生えて俺は葛藤に苦しむことになった。
このとき、俺が昼寝している妻を叩き起こして、
事情を問い詰めていれば、妻もうまく言い訳して
その後はよりより慎重に行動することで夫婦の修羅場は訪れなかったのかもしれない。
しかし俺は、今回の妻から感じる違和感を見逃さず
真実を知るために調査会社に浮気調査の依頼をしてしまった。
俺は真実を知る為なら時間と費用の捻出は覚悟していた。
だが予想外に浮気調査の結果はすぐに判明した。
調査初日に、テニスクラブの練習後、同じテニスクラブの仲間らしき、
20代前半?くらいの男性Aと妻が、
腕を組んでカラオケボックスに入る写真が撮れたのだ。
この事実を知った俺は天を仰いだ。
これは夢ではない、紛れもない現実だ。
これで妻の浮気はほぼ決まりだ。
ここで調査結果を妻に突きつけてもいいが
一度だけカラオケボックスに入っただけでは
うまく言い訳されて逃げられてしまう可能性があるので
もう少し確実な証拠が集まるまで待つことにした。
こうゆう場合、窮地に立たされた人間は、
脳をフル回転させて巧みに辻褄合わせの言い訳を言い、逃げてしまう可能性が高いし
今回の場合「今度の飲み会の出し物の練習をしていただけで、
手をつないだのは役になりきる為にしかたなくやったことなので、浮気とかではない」
なんて言い訳してくる可能性が十分考えられる。
だから言い逃れできないように少し調査を続けようと思った。
俺は長期戦も視野に入れていた。
しかし、結果はあっけなく、またすぐに出た。
次の週のテニスクラブの練習後に、
またもや妻が同じテニスクラブの仲間の男性と
手をつないでいるところの写真がとれたのだ。
しかも今回は、ホテルに堂々と入っていくところの写真と動画。
俺は心のどこかで間違いであってくれと願っていたが
完全に裏切られた。それに今回は1回目の調査で手をつないでいた男性ではなく、
まったく別の男性だったのだ。
もう妻は完全に浮気確定だ。それも同じテニスクラブの中で二股?をかけている。
そんな大胆なことをするような女性ではないと思っていた。
調査結果の報告を受け落胆した俺は、しばらく頭の中を整理できないでいた。
いずれにせよ、妻が浮気していることはまちがいない。
二度目の調査結果が俺の元に届いたその日の夜、自宅で夕食中、妻に、
テニスクラブの仲間と浮気しているだろうと問い詰めることにした。
俺「正直に話してほしい。俺になにか隠してること。言えない事ないか?」
妻「え?何もないわよ。なんのこと言ってるの?」
俺「うん。悪いが証拠は全部そろっているんだ。正直に話してほしい。
テニスクラブの人と浮気してるよね?」
俺は確信を持って、証拠を用意しながら妻の目をじっと見て言った。
すると妻は、少し歯を食いしばりながら観念した様子で浮気を認めた。
妻から詳しく話を聞いてみるとさらに衝撃的な事実を口にし始めた。
妻「あーCコーチのことだよね。家には行ったけど、別に何にもしてないから。
酔っ払ってキスしたぐらい。最近あなたが全然構ってくれないから、
淋しくなってたのかもしれない。ごめんなさい。もうしないわ。
冷静に考えて、あなたという旦那さんがいるのに
他の男とこんなことしてしまってすごく反省してます。許してください」
俺「え?ちょっと待てよ。それなんの話? Cコーチって誰??」
妻「えっ、Cコーチのことじゃないの? もしかして、Dさんのこと?」
俺「Dさん?? 誰それ?」
妻「……」
俺はここまでの話で、妻の今後の姿勢次第では許してもいいかなとも思っていたが
驚くべきことに妻は、ここ1年間に、同じテニスクラブ内のA、B、C、Dの
合計4人もの男性と関係をもっていたのだった。
俺が依頼した調査結果は妻の浮気の氷山の一角でしかなかったのだ。
テニスクラブの練習のあとや平日の夜に、
4人の中で都合のつく人を選んで毎週のように浮気するのが
日常生活に組み込まれていたということになる。
結婚するまでほとんど男性と交際した経験がなかった妻は、
学生サークルのようなテニスクラブで羽目を外しすぎてしまい、
結果としてここまで堕落してしまった。
俺の心はずたずたにされてしまった。
当然、俺は妻のことを許せるはずもなく、直ちに離婚届を用意しに署名させた。、
慰謝料代わりに、結婚中に2人で貯めたお金は全て俺がもらうことと
今住んでいるマンションの権利も全て俺がもらうことにして離婚した。
当然だが、妻の浮気相手となった男性4名に対しても慰謝料の請求を行った。
中には家庭を持っている男性もいて、その男性の家庭もメチャクチャになった。
浮気相手の中には、妻がほかの男性とも関係をもっていることを承知の上だった者もいた。
週末の運動のためにと軽い気持ちではじめたテニスがこんな修羅場を招くことになるなんて…
妻自身も今の自分の醜さに気が付かず、なすがまま身を任せてしまったのだろう。